石油コンビナート

6月21日は二十四節気の夏至、一年で最も陽が長い日です。北半球では夏至に祭りを行う所がたくさんあり特に北欧で盛んです。日本でもお伊勢参りで身を清める二見玉置神社で行われる夏至祭が有名ですが、これは伊勢神宮の天照大神、太陽信仰からくるものです。

江戸の昔、夜は闇夜で照明と言えばロウソクに頼っていましたが、ロウソクは非常に高価なもので一般庶民は油を使っていました。行灯の油は油売りといわれる樽を担いだ商人が客が持参した升に柄杓で油を注ぐスタイルでした。

江戸時代の街並みと行灯

油は粘性が強いため柄杓から注いだ油が糸を引いてなかなか切れなかったので、油売りは客と話をしながら油が升に入るのを待っていたそうです。その姿がまるで仕事をしていないようなので、そこから『油を売る』イコール仕事を怠けるといった言葉になったようです。

確かに現在でもガソリンのセルフスタンドに行って車にガソリンを入れている間は手持ち無沙汰で仕事をしていないように見えますね。もっとも今はあっという間ですが‼

ガソリンの基になるのは原油ですが、この原油から約半分が動力エネルギーとして使われ残り25%は温める燃料に、そして残りの25%は石油製品に変化していきます。この石油業界の売り上げベスト3は、1位ENEOSUHD(5020)2位出光興(5019)3位コスモエネルギーHD(5021)ですが、ENEOSと出光興産で全売上高の85%以上を占めており国内屈指の石油産業と言えます。

石油産業が大産業になったのは19世紀末の米国です。ロックフェラー率いるスタンダード石油が、世界の石油産業を支配したのが始まりでその後分割によりセブンシスターズと呼ばれる組織となり石油を元とした産業に発展し石油メジャーと言われるようになりました。

現在はエクソンモービル、ロイヤル・ダッジ、シェル、BP、シェブロン、トタル、コノコ・フィリップスを称してスーパーメジャーと言われています。この石油メジャーの支配体制を打ち破ったのが1960年に形成された中東諸国を中心とするOPECです。

ガソリンスタンド

結成当時はベネズエラ、サウジアラビア、イラン、イラククウエートの五大原油輸出国が設立しましたが現在はリビア、UAE等を加えた13か国になっています。このサウジで2029年のアジア冬季競技大会が開かれることが決定しています。開催地はサウジ北西地のトロヘナで、トロヘナは山岳リゾート地、ウインタースポーツばかりではなくマリンスポーツも可能な場所として2026年に完成予定とされています。

山岳地のため雪は降るようですが、足りない部分は人工雪を、そして斜面は自然のコースにとどまらず、人工的に斜度、難易度を変化するといった念のいりよう、将来は夏季、冬季オリンピックも招致する予定とか、、、そのほか万博開催も視野に入れているようです。

産油国は他に中国、ブラジルなどの中南米、さらにロシアはカスピ海を含む中央アジア、シベリアに膨大な埋蔵量があるとされており今後はサウジを凌駕する可能性があります。化石燃料の代わりになるエネルギーが出るのはいつのことでしょうか?