ボジョレーヌーヴォーをはじめとして11月は新種の季節です。ボジョレーヌーヴォーがブームになり始めた頃、新潟県の白瀧酒造が「上善如水」と銘々した新酒を発売しました。日本酒といえば茶色の一升瓶が定番でしたが、上善如水の瓶は透明のブルー、非常に飲みやすいお酒で女性も飲めるということで一世を風靡しました。
今では居酒屋に多くの日本酒が並び冷やして飲むのが流行りですが昔は燗酒でした。江戸時代は晩秋から初冬にかけて灘や伏見の蔵元で新酒が出来上がると樽詰めされ樽廻船に積み込まれました。
この船は西宮から酒問屋が集まる新川(現在の東京都中央区新川)へ向け一番乗りの「葱一番」を目指す約58時間かける船旅でした。当時天皇家は京都にあった為、江戸に行くことを下ると言っていましたので、この酒を下り酒と呼んでいました。
当時の江戸近辺の酒は醸造技術がまだ進んでなくて濁酒のような酒でした。そこに洗練された清酒が江戸に送られてきて大いにもてはやされました。この下り酒、江戸初期には伊丹酒、池田酒が、後期は灘酒が増え江戸の酒の8割を供給したといわれています。
この下り酒の名に恥じるような酒は送れない(下らせない)といった上方の心意気から生まれた言葉が「くだらない」という「とるに足らないもの」の意味をあらわす語源となったようです。
米国の大統領選が終わりました。当初は大接戦かマスコミによってはハリス氏が微妙にリードしておりトランプ氏が選挙結果を認めずまたひと騒動あるような感じでした。
しかし終わってみればトランプ氏はハリス氏を500万票上回る圧勝でした。ハリス氏の票は2020年バイデン氏がとった票よりも1400万減らしています。ということは、トランプ氏が強かったというよりもハリス氏が弱かったといえます。
理由はいろいろありますがトランプ氏の経済政策が非常に分かりやすかったのと、人工妊娠中絶をめぐっての女性票がハリス氏に傾くと思われましたが女性票の伸びはなかったようです。分かりやすい政策を浸透させたトランプ氏が勝ったといえます。
民主党としては戦略を立て直さないとこの先の選挙でも勝てないと思われます。米国の選挙も予想外でしたが、それよりも予想外は兵庫県の県知事選です。斎藤元彦氏の失職に伴う兵庫県知事選は無所属で出馬した斎藤氏がいずれも無所属で出馬した元尼崎市長の稲村和美氏や前参議院議員の清水貴之らを破り再選を決めました。
斎藤氏の選挙序盤は一人でのスタートで稲村氏の楽勝と思われましたが後半は斎藤氏のSNS戦略が浸透し終わってみれば圧勝、各TV局、兵庫県県会議員は意外な成り行きに呆然とするしかありませんでした。特にSNS世代の若者票が伸びたことにより、米民主党と同じように戦略を立て直さないとTVといった一つの時代が終わるかもしれません。
トランプ氏はUSスティールの買収は認めないとの発言、斎藤氏はSNSによる選挙違反を問われています。くだらない議論とは言いませんが早く前に進むことを願います。