「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」は川端康成の小説「雪国」の冒頭部分としてあまりにも有名な文章です。長いトンネルとは群馬県と新潟県を結ぶ清水トンネルのことで、雪国とは湯沢温泉のある越後湯沢を指します。
現状では清水トンネルと新清水トンネル、そして上越新幹線用の大清水トンネルの3本が並行して走っています。バブル時代、湯沢温泉からプリンスの苗場スキー場まではリゾート開発が盛んでマンションが数多く分譲されましたがバブル崩壊と同時に廃墟となりました。そのマンションが今中国マネーによって買い漁られています。買われたマンションは民泊として利用されています。
今の湯沢は1月から3月までの間に300万人が訪れる冬型リゾート地で、その多くは中国人です。彼らはスキーを楽しむのではなく雪遊びをするとか。そのため商店街はスキーのレンタルショップとなっています。もちろん中国資本です。越後湯沢駅構内にはショッピングモールがありますが、ここにはまだ中国資本が入っていないようです。買い占められたわけではないと思いますが、この8月末からショッピングモールのお米が消えました。
なんといっても新潟はブランド米コシヒカリの発祥地。コシヒカリを改良した各ブランド米ができたといっても過言ではありません。米処で米がないのですから全国的な米不足は当たり前でしょうか?原因ははっきりしませんが、政府が決めた備蓄米はしっかり残っているようです。
9月末に石破新政権が発足しました。総裁選は決選投票まで行き石破さんが新総裁に就任しました。今迄は新政権が発足すると株価は値を上げる、所謂ご祝儀相場となるのが普通ですが今回ばかりは値を下げました。
そして衆議院選です。能登の被災地問題、今世界で起きている戦争の話、そして台湾中国問題等は論戦対象ではないようで裏金問題が論戦の中心になるのでしょう。もちろん食糧問題を訴える議員さんはいないと思われます。
戦後間もない頃、日本は食糧難に陥っていました。そこへ手を伸ばしたのが米国です。折から米国は小麦の豊作でした。小麦は行き場をなくして余っています。そこで穀物メジャーは日本への輸出を提案し米国政府はこれを承認、MSA(相互安全保障法)の名のもとに日本への輸出を始めました。日本は学校給食をはじめとして米食からパン食へと舵を切りました。
もちろん見返りとして政府は393億円もの資金を入手し復興資金に充てました。戦後の食糧難を考えると致し方のないことと思いますが、それ以降の日本の食事事情は大きく変わったことを考えると、政治は化け物です。選挙という長いトンネルを抜けると春、、、になればよいのですが?